36協定とは?


昨今、長時間労働や過労死が大きな社会問題となり、ニュースなどで「36協定(さぶろくきょうてい)」という言葉を耳にした方も多いかと思います。この「36協定」、労働者である私達にはとても身近なものですが、内容がどのようなものなのか、ご自身の会社で結ばれているのかどうかなどはわからないという方は大変多いと思います。

今日は、労働者として知っておきたい基本知識として「36協定」について簡単にお伝えします。

「36協定(さぶろくきょうてい)」とは?

なぜ、26でも16でもなく36(さぶろく)かと言うと、労働基準法の「第36条」が根拠になっているものだからです。正式には「時間外・休日労働に関する協定届」と言います。

これでおわかりのとおり、法定労働時間(1日8時間/週40時間)以上働かせたい場合、法定休日に働かせたい場合は、事前に、労働組合や労働者と協定を結んでおかないと、法律違反ですよ、ということになります。

また、この届出は、労働基準監督署に必ず届け出が必要になります。この事前の届け出をせずに、法定労働時間以上働かせた場合は、労働基準法違反になります。書式はこちら(下)の写真のようなもので、厚生労働省のHPから書式をダウンロードし、電子申請でも届け出を提出できるようになっています。

何時間でも働いていい?

36協定を出していれば、何時間でも働かせられると、本来の意味からそれた理解をしてしまい、知らず知らずのうちに法律違反となっているケースも多々あるそうです。

もちろん、延長できる労働時間には決まりがありますので、原則この決められた範囲で延長が可能になります(一般の労働者:週15時間、2週間27時間1ヶ月45時間等)。ただ、この36協定の中に、特別条項として、「この延長可能な時間を超えることもある」と、その理由や延長時間等を明記することによって、さらに限度の時間を超えてもよいことになっています。

所以、36協定があれば、青天井でいくらでも働いて良いという誤った理解を持ってしまう方もいるのかもしれまんせん。ただ、この特別事項の内容は臨時的措置としての扱いなので、ずっと・・というわけにはいかなくなっています。

残業代は出ない?

もちろん、36協定を結んでいても、残業代は免れることができません。法定労働時間以上、働いた場合は必ず残業代を支払う必要があります。

法定労働時間とは、労働基準法で決められた1日8時間/週40時間です。それ以上を超えたら、残業代は発生します。

1つ、間違えられやすいのは、所定労働時間との違いです。所定労働時間はあなたの会社の就業規則や労働契約書で決められた勤務時間で、10:00-19:00(実働8時間)や、9:00-17:00(実働7時間)という勤務時間です。

また、実働7時間の方が、1時間残業しても、法定労働時間の8時間を超えていないので、残業代を支払う必要はないということになります。この法定労働時間と、所定労働時間の違いは、勘違いしやすいところですが、しっかりと把握しておきましょう。

健やかな社会生活のために私たちができること

いかがでしたでしょうか。今日は、また堅い内容になってしまいましたが、最低限の知識として、36協定の内容を知っておいていただければ幸いです。

今後の時代の流れや働き方の変化とともに、法律の改定はこれからも続くと思います。それと同時に、私たち労働者も使用者側も、今まで以上に生産性を高め、いかに短い時間で仕事の成果をだし、1人1人が自分らしく、幸せに仕事に励み生きていくか。その方法を模索する、私たち個人個人の意識改革も進めていきたいものです。

※36協定について、詳しく知りたい方は、厚生労働省HP「時間外労働の限度に関する基準」ををご覧ください。