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自分らしいキャリアに踏み出した
女性100人の軌跡
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その時できることを思いっきり楽しむ。自分の可能性を広げて形成されたキャリア。

エスキャリアにて管理部門の改革を担当している野田さん。常に自分の可能性を広げ、変化を楽しみながら歩んできたキャリアとは。お話を伺いました。

大学在学中に交通事故、命の危機に直面

長野県で、4歳年下の妹と2人姉妹として育ちました。両親は長女である私にはとても厳しく、妹には甘かったと感じています。

父は大企業で働いていて、会社が主催する運動会に参加したり、父が海外出張に行ってお土産を買ってくれたりするのを楽しみにしていました。精密機械工業が盛んな地域で、私が小学生くらいの頃から、父は独立して母と自宅で下請けを始めました。忙しい時は、夕食後や休日に働く両親の姿を近くで見て、「企業でサラリーマンをしていたほうが楽なのにどうして独立したのか?」と不思議に思っていました。

高校に進学する際に、学区内で1番の進学校に行くよりも、2番目の学校に行って成績上位になった方が楽ではないかと思い、父に相談したことがありました。父は、家業を継ぐために実業高校に進んだものの、結局家業は継がずに就職することになり、その時に苦労した経験から、先々の選択肢が多い進学校に行くことを進められました。

高校は古い学校で、まさに「質実剛健」。自由度は高かったのですが、田舎のせいか誘惑は少なかったので、みんな地に足が着いていました。2年になる時に、得意だった理系が将来の就職に結びつかないと思い文系を選びましたが、教わった内容にはあまり興味を持てませんでした。

大学は、「東京に行きたい!」と思っていたのですが、当時の共通一次試験に失敗し、やむなく地元の国立大学に進みました。

大学3年の冬に、原付バイクに乗っていて事故を起こしてしまい、頭蓋骨骨折で1か月間、入院しました。「意識不明の重体」と地元のニュースで流れたため、多くの知人に心配をかけてしまい、申し訳ない気持ちでした。

両親の元には、病院から「覚悟して来るように」と連絡があったそうです。後日そのことを聞き、命の大切さを痛感しました。事故を機に、体を大事に、やりたいことはできるときにやろう、と強く思うようになりました。

自分の可能性を広げたくて選んだ就職先

就職活動は、明確にやりたいことがなかったので、「東京で働く」ことと「男女差なく働ける」ことを条件に会社を探しました。幼少期に親の働き方の変化を間近で見ていた影響もあって、当時は大企業にばかり目が向いていました。

たまたま、いろいろな業界の情報を取り扱っていて職種も多い、成長中の会社に出会い、働きながらやりたいことを見つけようと、その会社に就職しました。

入社してみると、全社の同期が1000名超、同じ部署の同期も40人近くいて、学生のような雰囲気でしたが、成長意欲の高い人ばかりで楽しく刺激的でした。

結果を出して評価されて管理職になることを期待される環境でしたが、自分は管理職になりたいのか疑問に思い、上司に相談したことがありました。上司に「管理職になったら見える景色がある」と言われて、いったん納得しました。

その会社では、総務からスタートして、新規事業の管理スタッフ、営業、と3年半の在籍期間に3つの職種を経験させてもらいました。

その時にしかできないことをしたい

3年半働いた頃に、ひととおり社会を見た気になり、学生の頃からの夢だった海外生活を経験するために、会社を辞めました。ホームステイしながら語学学校に通いましたが、自分で稼いだお金を使っての限りある期間だったので、それまで以上に勉強しました。

人気のある先生に、希望者で特別レッスンをお願いしたことがありましたが、みんなのできがあまりにも悪く、先生が怒って「これからどうやって身に着けていくつもりか?」と質問されたことがありました。多くの日本人は「Do my best」と曖昧な回答をし、更に先生の機嫌を損ねてしまったんですが、これをきっかけに物事を考えるときにはできる限り英語に置き換えて、「誰がいつ何を」を明確にするように心がけるようになりました。

帰国後は、学んできた英語を生かしたいと、英会話学校に就職しました。職種は受付だったのですが、いわゆるカウンターセールスでノルマも厳しく、成績が芳しくないと本社に呼び出され、1日中ロールプレイングをしたこともありました。適性な評価制度が整っておらず、やったことはちゃんと評価されたいと思ったため、結婚を機に会社を辞めることにしました。

結婚後、しばらく専業主婦をしていましたが、時間を持て余してしまい、手っ取り早く派遣で働き始めました。

IT業界を数社経験した後、たまたま、新卒入社した会社のOBが始めた会社で働くことになりました。そこで、システムのルールを作ったり、代理店に挨拶にいったり自由にやらせてもらっていました。半年ほど経った頃、社員登用のお話をいただき、そのまま社員として働き始めました。

ちょうどその頃、夫から「子どもはいなくてもよいのではないか」と言われ、それまでのライフスタイルを続けることを夫婦で決めました。子どもを育てる経験はしてみたいと思いましたが、お受験など自分にできるのか自信がなかったのと、気が変わったらまた考え直そうと思っていました。

会社の成長をそばで実感

最初は、営業庶務として売上の計上をしていましたが、だんだん担当領域が広がり、総務・人事も担当するようになり、部下もできました。社員数が150名を超えた頃、会社が上場することになり、売上と人事の責任者としての重要な業務を担当させてもらいました。

また、会社の成長に合わせて採用も積極的に行い、ピーク時には新卒採用で毎週大阪出張をしたり、中途採用のために休日出勤して説明会を行っていました。常に忙しかった記憶がありますが、社員全員が同じ方向を向いて走っていたので、不満は感じませんでした。

気づけばあっという間に10年以上経っていて、自分の裁量でできることが多くとても居心地のよい環境になっていました。会社としても安定期に入り、刺激も少なくなってきたので、新しい可能性を見出したいと思い転職を考えました。

とりあえず会社を辞めたものの、仕事はしたかったので、転職情報を見て仕事を探しました。ただ、冷静に考えれば当たり前なのですが、40歳以上での求人は少なく、なかなか応募には至りませんでした。

年齢の壁を感じていた頃に、人材派遣会社のSV職での募集を見つけ、応募しました。培った経験を評価され、入社に至りました。

仕事内容は、企業に常駐する派遣スタッフのチームをとりまとめたり、お客様からの要望を調整したりすることでした。同時に複数の企業を担当していたので、様々な規模・業界の企業を見て発見することもたくさんありましたが、常駐企業内での決定プロセスに関わることができないことに、物足りなさを感じていました。

節目の年を迎え、今後のキャリアについて考えるように

50歳になった頃、10年後もその先もまだまだバリバリ働きたい、新しいことにも挑戦したい、自由でいたいと思い、より長く自由に働ける環境を考え始めました。

フリーで働く知人や、会社を経営している知人に話を聞くうちに、それまでは薄っぺらい経験だと思っていた10年以上の人事や営業経理の経験が、武器になるかもしれない!と自信が沸いてきました。

同時に、長く働きたい、気の合う仲間と働きたい、興味のあることをやりたいというこだわりも明確になってきました。

フリーとしての話を聞いた知人のひとりが、たまたまエスキャリアの代表・土屋を紹介してくれました。会う前にHPを見て、事業内容に興味を持ち、なんらかの形でエスキャリアに関わりたいと思いながらオフィスを訪ねました。オフィスは家庭的な温かい雰囲気で、話を聞いた土屋に対しても好感を持ちました。

ちょうどエスキャリアが人員拡大をして会社として成長していこうとしていたタイミングで、管理部門の責任者として、エスキャリアが求める人物像とわたしの経験がうまく合致して、エスキャリアへの転職が決まりました。

会社を創りながら、会社の中のキーパーソンに

現在エスキャリアで、管理業務の整備を担当しています。未整備なことが多く、しなければならないこと、できることがたくさんあります。今までの経験を生かしながら、自分なりに考え実践していくことができ、会社を創っている実感があります。

エスキャリアにはワーキングママがたくさんいて、カウンセリングや転職相談に来る方もママが多く、子育て経験のない私はマイノリティだと感じることもありますが、みんなより年齢を重ねている分、経験値は高いので、一歩下がって客観的にエスキャリアを見ていきたいと思っています。

今までの経験から、立場の異なる人たちの間に立って、みんなが最適なパフォーマンスを出せるようなしくみを創ることが好きなので、エスキャリアの成長とともに、いろんなところに顔を出すキーパーソンになっていきたいと思っています。


野田 瑞枝 さん
50代前半 / 株式会社エスキャリア 勤務

大学卒業後、大手情報サービス会社に就職。総務・営業を経験。半年間の留学を経て結婚。派遣社員として入った転職支援サイト運営会社で社員に転身し、総務人事、営業経理などバックオフィスの整備に幅広く携わる。人材派遣会社でのSV経験を経て、2017年4月よりエスキャリアに入社。

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