春は入学・入園の季節。
そして産休育休をとっていた方は、仕事復帰という方も多いのではないでしょうか。
近年は待機児童や保活の大変さが取りざたされており、これから仕事復帰という方も、今は仕事を離れているけれどお子さんの成長に合わせて仕事をまた始めたいと考えている方にとっても、「保育環境を整えられるのか」という不安は増すばかりなのではないでしょうか。
ワーキングママを力強く支えてくれる「保育園」の存在。
働くためには「保育園」というイメージですが、幼稚園はどうなんだろうと気になる方もいらっしゃるのでは?
今回は、こちらのコラム<保育園から幼稚園に転園ってどうなの?経験者に聞くチェックポイント>も絡めながら、「幼稚園に通わせながら働く」その可能性について考えます。
幼稚園と保育園の違い
そもそも、幼稚園と保育園にはどんな違いがあるのでしょうか。
厚生労働省・文部科学省のHPから抜粋してまとめてみました。
こうしてまとめてみると、違いはそれぞれにありますが、やはり、保育園が1歳未満から預けることが可能である「乳児又は幼児を保育することを目的とする施設」である点は、ワーキングママにとって重要な違いといえるでしょう。
ワーキングママにとって、保育環境を整えることは死活問題。
早期の仕事復帰を希望する方や、復帰時期が既に決まっている方にとっては、やはり「保育園」でなければ難しい現実があるようです。
一方で、対象年齢と保育時間がカバーできるのであれば、「保育園」に限らず「幼稚園」という選択肢も考えられる!と、引っ越しやお子さんの成長などをきっかけに、幼稚園への転園を検討されるワーキングママも増えている様子。
実際に、1日4時間を標準とする幼稚園でも、預かり保育を行う園は増えています。
文部科学省の実平成28年度幼児教育実態調査によると、預かり保育の実施園は全体の85.2%との結果が出ています。
幼稚園を選択すると、子どもが4歳になる年まで仕事ができないと考えるママもいらっしゃるかと思いますが、満3歳になった時点で入園可能な、満3歳児保育(4年保育と呼ばれることもあります)を実施する園も徐々に増えているようです。
加えて、近年は「教育・保育を一体的に行う施設で、いわば幼稚園と保育所の両方の良さを併せ持っている施設(内閣府HPより)」である「認定こども園」という存在もあるのです。
また、先日、幼児教育の無償化を実施するための「子ども・子育て支援法改正案」が閣議決定されました。3~5歳児は原則無償化、私立幼稚園の一部は月2万5700円を上限とした補助となるようで、2019年10月実施を目指し、法案の早期成立を目指しています。
費用面を懸念されている方も、もし気になる幼稚園があれば、情報収集をしてみてもよいのではないでしょうか。
情報収集してみよう
筆者の子どもも幼稚園に通っています。
今回は、実際に筆者が感じた、「働く」を前提に幼稚園を選択する場合に、事前にチェックしていただいたほうがよいのでは?というポイントを挙げてみます。
(転園の際のチェックポイントは、こちらのコラムでご覧いただけます)
◆預かり保育を利用できない日
筆者の子どもが通う幼稚園でも、預かり保育が利用できます。
長期休みも含め、最長8:00~18:00まで預かってくださり、いつもとても助かっています。
ただ、預かり保育が実施されない日もあるという点は、あらかじめ知っておいたほうがよいのではないかと思います。
例えば、
・運動会や休日の保育参観等の休日イベントの代休
・入園式や卒業式など在園児が参加しないイベントでの休園日
・お正月、お盆休み
など。園がお休みの場合は、預かり保育自体もお休みのことも。
また、幼稚園によっては、入園後少し慣れてから預かり保育がスタートすることもありますので、事前に確認しておくと安心かもしれません。
また、午前保育や長期休みの日は給食がありません。預かり保育のためのお弁当の準備が必要になりますので、筆者も、子どもの進級のときは、午前保育の日も合わせて、年間スケジュールを念入りに確認しています。
◆平日のイベントや、親の出番が、いつどのくらいあるか
保育参観、遠足、発表会などの平日のイベントに加えて、クラスの親睦会やイベント準備の手伝いなど、親の出番が必要な場面も少なからずあるのが幼稚園です。
とはいえ、事前に確認しても、入園前だと詳しい日時までは分からないことも多いと思います。そんなときは、どんなイベントがあるのか、だいたいどの月に開催されるのか、所要時間はどのくらいか、という情報だけでも確認しておくとよいかもしれません。
先輩ママから情報収集する、というのも一つの方法です。
親の出番が多いと、ワーキングママにとって大変な面もあるかもしれませんが、だからこそ横のつながりができるきっかけになるともいえるのではないでしょうか。また、同じ小学校に進学するお友だちが多いエリアの幼稚園を選ぶと、小学校入学に向けて、安心という方もいらっしゃるかもしれません。
◆園バスのルート、バス停、時間
園バスを利用される方は、バス送迎が可能かどうかに加えて、預かり保育の場合はどうなのか確認したほうがよいでしょう。
また、バスのルートやバス送迎の時間が、毎年変わるかどうか、ルートや送迎時間がはっきり分かるのはいつ頃かも確認されるとよいと思います。道の混雑するエリアは、バスが遅延する可能性もあることも想定しておくとよいかもしれません。
まとめ
勤務時間やお休み、仕事の忙しさの関係で、幼稚園という選択自体を出来ない方もいらっしゃると思いますし、逆に保育園に入れず、その選択を出来なかった方もいらっしゃるでしょう。
ただ、働くには「保育園」に預けなければならない、「幼稚園」だと働くのは難しい、と決めつけてしまうのはもったいないのではないでしょうか?
幼稚園に通わせながら働いているママもたくさんいます!
まずは、情報収集からはじめてみませんか?