4月の小学校入学に向けて、就学時健康診断や、公的学童の入所申請が開始されるなど、徐々に準備がスタートする時期ですね。
ワーキングママにとって一番気になるのは、なんと言っても学童保育なのではないでしょうか。
(参考コラム:「小1の壁」って何が大変? 漠然と悩む前に、先輩ママに聞こう!①)
そこで、今回は学童保育についてフォーカスし、実際のママたちの声を交えてお伝えしていきたいと思います。
実際の公的学童はどんな感じなの?
「学童」という言葉はよく耳にするけれど、実際どんなところなのでしょうか。
学童は、正式には「放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)」といいます。
「保護者が労働等により昼間家庭にいない小学校に就学している児童に対し、授業の終了後等に小学校の余裕教室や児童館等を利用して適切な遊び及び生活の場を与えて、その健全な育成を図る」(厚生労働省HPより)ものです。
なかでも、場所の近さや、費用の安さなどがメリットとしてよく挙げられる公的学童は、最初に検討される方が多いのではないかと思います。
筆者の子どもが通う公的学童は、学校敷地内にあります。時間は19時まで、費用はおやつ代込で月10,000円。宿題(もしくは学習、読書)をする時間が設けられていて、筆者の子どもはだいたいこの時間に宿題を済ませて帰宅します。その他、おやつや外遊びの時間以外は、施設内にあるおもちゃやボードゲーム、トランプ、本など自由に選び、遊んで過ごしているようです。
上記は筆者の例ですが、公的学童とひとことに言っても、厚生労働省の調査「平成29年(2017年) 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況」によると、場所は学校敷地内に専用施設があるところもあれば、学校の余裕教室、児童館・児童センターで実施されるところ、社会福祉法人やNPO法人などが運営を委託されるケースなど、さまざまのようです。
公的学童を利用している先輩ママにヒアリングしたところ、
都内某区:【費用】月6,000円【時間】19時まで(18時以降別料金 1時間300円)
関東某市:【費用】無料 【時間】19時まで(18時以降別料金 月2,500円)
関西某市:【費用】月8,800円【時間】19時まで(18時30分以降別料金 30分100円)
というように、費用もばらばら。
また、先述の調査によると18時30分より前に閉所する学童も全体の約45%を占めており、閉所時間にもばらつきがありそうです。
加えて、
・自力帰宅か送迎か選択できるか
・途中外出OKか
・外遊びがあるか
・おやつがあるか(何時提供か)
・長期休み期間中の開所時間
なども、学童によって異なるようです。
送迎必須かどうか事前に分かっているだけで、毎日のお迎えをどうするか対策を考えることができますし、途中外出OKの学童であれば、学校から歩いて行ける距離にある習い事など、預かり時間中に通う選択肢も広がります。
外遊びがあるかどうかが重要ポイント!という子どももいるでしょうし、おやつの提供も気になるところです。
さまざまな情報を耳にしますが、まずは、実際に子どもが通う学校の学童がどんな条件・環境なのか、情報収集することが大切です。
上記以外にも、ご自身でも気になるポイントを洗い出し、確認してみてはいかがでしょうか。
先輩ママが実際に「大変」と感じていることは…?
では、学童で実際にどんなことが大変なのでしょう。
先輩ママの声をもとにまとめてみました。
■長期休みのお弁当作り
「大変」という声が多かったのが、夏休みなど給食がない日の「お弁当作り」。
学童によっては、仕出し弁当の提供や、お弁当注文制度を導入している場所もあるようですが、まだまだお弁当作りに奮闘されているママは多いようです。
■送迎
小学生になったら、自分で帰ってきてくれると思っていたけれど、自力帰宅が可能な学童だとしても、実際の帰宅時間が遅いと一人で帰らせるのが心配だから、結局お迎えに行っているという声もありました。
〇時以降はお迎えが必須という学童もあるようです。
弟妹の送迎(保育園や幼稚園)に加え、学童への送迎が重なり、かえって以前より大変になったというママの声もありました。
■習い事との兼ね合い
学童に行くために、習い事などの平日の予定を組み直したというママの声も。
毎日学童に通う場合、途中外出を禁止されていると、なかなか平日に習い事を入れられないのも悩みのひとつかもしれません。
他の選択肢やサービスがあることを知ろう
公的学童の実施状況や、閉所時間・費用などの条件が合うかに加え、前述のような親の負担をあらかじめ想定して、公的学童以外の選択をしたという先輩ママ、サービスを併用しているという先輩ママもいらっしゃいました。
子どもも親も少しでも無理をせずに過ごしていけるよう、例え利用しないにしても、いろいろな選択肢やサービスがあることを「知っておくこと」は大切かもしれません。
そこで、具体的にはどんなものがあるのか?一例を挙げてみたいと思います。
※地域によって異なる場合もありますので、お住まいの地域の情報をご確認くださいね。
◆民間学童
夜間時間帯OK、食事の提供、学習サポート、習い事、送迎など、多様なサービスが魅力的な民間学童。費用を懸念されることも多いですが、費用も提供するサービスもさまざまです。曜日を指定して利用できる民間学童も。
◆認定こども園や幼稚園が実施している学童
地域や学区によっては、認定こども園や幼稚園が学童を運営しているケースもあります。
弟や妹がいるご家庭であれば、送迎が一度にできるというメリットがありますし、課外教室(英会話やピアノ、体操など/別途料金)を実施している園であれば、それを受けることも可能です。
◆放課後子ども教室
全児童対象であるため、事前に登録すれば、誰でも利用できる放課後子ども教室。
基本的に無料で、定員もありません。
筆者の子どもの学校では、時間は17時まで、土曜日は利用できないなどのデメリットもありますが、これを利用して働いている方もいます。地域によっては、学童と包括的に実施している地域もあります。
ただ、平成28年3月末時点で、全国での実施数は9,608、実施市町村数の割合は61.8%(文部科学省・厚生労働省両省による「放課後子ども総合プラン」の推進状況等についての調査結果より)と、学童に比べまだ実施されていない地域も多いようです。
◆ファミリーサポートセンター、AsMama
お迎えが間に合わない、〇時まで預かってほしい、習い事や自宅まで送迎してほしいなど、いざというとき、地域の方の協力を得られるサービスです。
事前の入会費や登録料は無料なので、手続きだけでも済ませておくとよいかもしれません。
◆子ども向けお弁当宅配サービス
地域によっては、学童に子ども向けのお弁当を宅配してくれるサービスも。
配達エリアや注文個数の条件や、学童側の許可など確認も必要ですが、お弁当作りが負担・・・という方は、検討してみるのもよいのではないでしょうか。
4月の入学に向けて、親が漠然と不安になることもあると思います。
でもまずは、必要な情報を集め、どんな選択肢があるか、自分に合う選択肢はなにかが分かると、実際の生活が少しずつイメージできてくるのではないでしょうか。
小学校準備に向けて、こちらのコラムもぜひご覧ください
<「小1の壁」って何が大変? 漠然と悩む前に、先輩ママに聞こう!①>
<「小1の壁」って何が大変? 漠然と悩む前に、先輩ママに聞こう!②>