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育休中に考えておこう!こんな時どうする?~子どもの病気~


全てのワーキングママの悩みである子どもの病気。病気が流行する季節になると、オフィスにいても携帯を肌身離さず持ち歩いて、いつでも保育園からの呼び出しに備えているというワーキングママがたくさんいます。

「せっかく入園したのに、今月何日通えたのか・・・」
「朝ちょっと鼻水出ていたと思ったら、やっぱり午後に発熱で保育園から呼び出し!」

育休からの復帰を控え、そんな先輩方の声を聞いて不安になっている方もいるのではないでしょうか?

実際にデータで見ると、0歳児は1か月間に平均2.52日休みますが、1歳児は1.77日、2歳児は1.04日…と休み日数が少なくなってきます。子どもはどんどん強くなるものです。悲観することなく、復帰後の数年を乗り切るための方法を今から考えていきましょう!
(参考記事:日経DUAL「子どもは頻繁に病気をするもの」の認識を広めよう」)

1.子どもの病気について夫婦共に知識を付けよう

最初に大切なことは、母親だけではなく夫婦共に、子どもの病気について一定の予備知識を付けることです。

予備知識があると、最初に出た症状、経過、最近流行している病気の種類などの情報から子どもの病名を予測することができ、早期に適切なケアが施せるようになりますし、家族内感染を防ぐことができます。

よくあるケースが、母親だけが病気の知識があり、父親が病気について疎いというパターンです。このような場合、子どもの看病に加え、子どもの経過観察から小児科受診のタイミングの判断、また投薬に関する判断まですべてを母親一人の責任で行うことになり、体力的にも精神的にも負担が大きいのです。

特に、ノロウイルスなどのウイルス性腸炎は、症状が急に現れる上に感染力が非常に強いです。母親しか子どもの病気について知識がない・ケアができないという状態だと、母親が感染した場合に家族全体の生活が立ち行かなくなってしまう可能性があります

育児に関するスキルは、育休で一緒にいる時間が長い母親の方が高くなりがちですが、病気に関する知識は夫婦で同等にしておくことが十分可能です。パートナーが病気について知らない場合は、まず、子どもの病気に関する本を読むことから始めてみてはいかがでしょうか?

2.緊急時の呼び出しに備えておこう

子どもは急に体調を崩します。朝少し咳をしていたと思ったら、昼には40度近い熱で保育園から呼び出しがかかるなんていうこともあります。

そのようなとっさの時にもすぐに対応ができるよう、子どもの保険証(および医療証)、母子手帳、診察券、お薬手帳は必ず一つにまとめ、できれば夫婦どちらかの仕事用のバッグに入れて持ち歩いておくと安心です。

特に、かかりつけ医の連絡先は夫婦で共有しておきましょう。また、保育園からの急な呼び出しの際に、保育園バッグを持ちながら具合の悪い子を抱えて歩くのはヒールでは難しいため、社内用のヒール靴、通勤用のペタンコ靴と使い分けておくと便利です。

3.病児保育利用のルールを考えておこう

近くに手伝ってくれる祖父母や親類などがいたとしても、夫婦二人で子どもの病気を乗りきらなければいけない事態は絶対に起こります。

そのような環境の中、病児保育は共働き家庭の大きな味方です。病児保育の数が足りていないとい問題もありますが、多くの場合、病児保育は病院などの医療施設に併設しており、専門資格を持ったスタッフがケアをしてくれます。子どもの体調変化に合わせた対応という意味では親よりも迅速適切に判断してくれる場合がほとんどです。

ただし一方で、「病気の子どもを置いて働きに行くなんて」「病気の時くらい親が看るべき」などの批判の声が一定数あり、それを気にして病児保育を利用しない家庭があるのも事実です。

病児保育の利用については各家庭の考え方があり、正解はありません。一番大切なことは、夫婦で病児保育の利用に関する意見を統一して、手間も知恵も貸さない人たちの評論家的な意見に心惑わされないことです。

ちなみに筆者の家庭では、繁忙期やあらかじめ決まったアポがある時、また、症状が回復した後の学校保健安全法による出席停止期間は、病児保育に預けると決めていました。市区町村の補助を受ければ一日数千円で子どもを預けることができるため、休んでいる間に仕事が溜まる負担、職場への影響、自分の健康状態と子どもの体調を天秤にかけて考えた時に、時に自分のことを優先させることも必要だと判断していたからです。

特に我が家の場合、子どもが三人いるため、まずは筆者とパートナーが元気でいないと家族全体が共倒れになってしまうという危機感もありました。

親というものは、つい子どもの事ばかり心配してしまいますが、親が心身ともに健康で働くことが、子どもを含めた家族全体の安定と幸せにつながるのではないでしょうか。

4.夫婦で共に家族の絆を深めていこう

子どもが休むたびに、母親だけが休みを取るため有給休暇を使い切り、パートナーは有給休暇を余らせて翌年に繰り越している…。そんなご夫婦が実はたくさんいます。

「父親は子どもの看病ができないから」もしくは「父親が頼りないから」。そんな単純な理由で、母親側だけが有給休暇を取りながら働くのは、非常にリスクが高いのです。

もし有給休暇を使い切ってしまったら欠勤扱いになって給与が減額され、また、普段一生懸命働いているのに有給休暇がないから家族旅行にも行けない、なんていうことにもなりかねません。そして何より、「自分は絶対に体調を崩せない」という覚悟で生活するのは精神的に堪えるのです。

何か特殊な病気でない限り、基本的に子どもの病気のケアは実にシンプルです。消化の良い食べ物を与え、こまめに水分補給し、汗をかいたら着替えさせる。あとは普段よりも長く寝せる、機嫌が悪くグズグズしたら抱っこをする…これらを夫婦共にできるようにしておき、「スケジュール的に休める方が休む」という態勢にしておくことをおすすめします。

子どもが元気な時も病気の時も、母親だけが苦労を背負い込むのではなく、あくまで夫婦で共に力を合わせて子どもに向き合うことで家族の絆は強くなります

そして、数年後、大きくなった子どもたちを見ながら「あの時は大変だったね」「汗かいて何度も着替えさせたね」「あのブツブツが一生消えなかったらどうしようと心配だったね」と二人で懐かしく思う日が必ずやってきます。

その日まで、夫婦が力を合わせて困難な時を乗り越えていきましょう!

 

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この記事を書いた人

山口 奈生 さん
大学卒業後、大手損害保険会社の総合職として勤務。夫の海外留学に帯同するために、子ども二人とともに渡米。帰国後、キャリアカウンセラーの資格を取得し、第三子を出産。人材サービス会社で勤務ののち、キャリアカウンセラーとして独立。現在、再度家族で渡米し、アメリカ⇔日本のリモート勤務中の、一男二女の母。
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