30代を目前にし、仕事に邁進してきたご自身を振り返り「このままでいいのか」と思われたことはありませんか?
走り続けてきた20代の自分を一旦振り返り、仕事に対する漠然とした疑問や不安が湧いてくる方は多いようです。ご結婚やご出産、ご両親の介護等でライフスタイルを変えざるを得なくなると、20代の時のように、自分のことだけを考えて、仕事にただ猛進するようなライフスタイルでは、少々無理が生じてくるのも自然なことです。
そんなとき、どんなに仕事ができる女性であっても、自分のキャリアや将来については誰もが悩むもの。ご転職によって必ずしもその悩みが解決するわけではありませんが、人生の中で大きな割合を占める仕事、または働き方そのものを変えることで解決することもあります。
女性支援に特化した「株式会社エスキャリア」の人材紹介サービス「es-Agent」は、30代の方をメインに、20代後半~40代前半の女性に多くご利用いただいております。今回は、ご結婚前後、ご出産、そしてお子様の小学校ご入学など、ライフイベントに関わるきっかけでご転職された方の例をご紹介します。
●ご結婚前
~今後の結婚・子育てを見据え、よりチャンスの多い企業へ転職~
【女性35歳】
ベンチャー金融系/営業サポートリーダー/転職回数2回
【転職理由】
営業サポートといえども、営業の代わりに客先に訪問することもあり、かなり多忙。頼られるのはうれしいが残業が慢性的に続き、給与も事務職扱いで300万円台前半から上がる気配もなし。パートナーからも「今後の結婚生活がどうなるか不安」と打ち明けられた。
女性が管理職まで昇進できる見込みはないと明確に言われ、リーダー止まりは確実。結婚退職が当たり前の社風であることもあり、転職を決意。仕事は大好きなので、結婚しても辞める気は一切ないが、将来を考え、女性も管理職になるチャンスがあり、子供ができても理解のある企業で長く力を発揮したい。
【転職先】
ベンチャーIT系企業の新支社、バックオフィス全般担当として転職(正社員)
<転職後の感想>
女性管理職の道もあり、バックオフィス全般を任され責任もあるが、自分の裁量で仕事ができ、よりやりがいを感じている。持ち帰り仕事はしない、残業をするときもあるが定時で帰れる日もあり、周りの協力もあってメリハリつけて仕事を楽しんでいる。未経験の経理事務にもチャレンジし、やりがいも感じている。時短勤務の女性もおり、見習いながら自分もそんな働き方が今後できそう。
●ご結婚後
~これから子供が欲しいので、残業少ないがやりがいの高い仕事に変えたい~
【女性31歳】
大手システム会社/営業/転職回数2回
【転職理由】
大手のシステム会社にて営業として従事。若かったときは夜遅くなっても、どんなに忙しくてもやりがいがあり、年収500万以上、すべてが楽しかった。しかし、結婚を機に、残業ばかりの私をみて夫が「もう少し一緒にいたいし、家のこともしてほしい」と。客先に出向く営業はどうしても遅くなりがちで、周りを見渡すと育児中の女性で営業はほぼいないことに気づく。子供もつくりたいと話していることもあり、今のような働き方は継続できないと思い転職を決意。
一度、残業がほぼない会社のバックオフィス系の仕事で転職してみたものの、結局、仕事が少なすぎでおもしろくなく半年で退職。残業は少なめ、かつスキルがつく管理部門の仕事に就き、やりがいも感じていきたいと思い、転職活動。
【転職先】
営業経験を生かして、ベンチャー企業の営業サポートとして転職(正社員)
<転職後の感想>
営業の立場を知っているからこそ、先回りしてサポートができ、とても喜ばれている。ベンチャーは安定してないのでは、と偏見があり、転職活動前は抵抗があったが、上場まで一緒に頑張っていこうという団結力もあり楽しい。一から作り上げていくことも多く、仕事は山積みだが、仕事にやりがいを感じている。ベンチャーといえども、育児中の方、時短勤務の女性もおられ、生き生きと仕事をされているのを見ると、ここでずっと働けそうだと感じている。
●ご出産後
~育児休暇取得中=在職中の会社には復帰先がない~
【女性30歳】
医療系/コンサルタント/転職回数3回(第二子1歳3か月)
【転職理由】
第一子の出産の際、育休後に復帰。今回、第二子出産後も当然復帰できるものと思っていたが、そうはいかなかった。事務職での復帰となり、アルバイト並みの給与と宣告される。どうしても納得いかない。保育園も決まっているので放棄したくない、転職をして仕事に復帰することを決意。
【転職先】
ソフトウェア会社、時短・在宅勤務可能な営業として転職(時短・正社員)
<転職後の感想>
未経験の業界ではあったが、時短可能な営業はめったにないと思い挑戦。ポテンシャルをかっていただいたのがとてもうれしかった。勉強することは多いが、子供が寝た後や通勤中に勉強をしたり、子供が病気の際は自宅での作業や電話で対応ができている。外回りもあるため、事務処理は自宅で行う場合も多いが周りのスタッフの理解があり、融通も効くので仕事がしやすい。いかに時間を有効に使って成果を出せるかをいつも考えていて、日々進化しているよう感じる。いい職場環境に恵まれて、なおさら、期待に応えたい!という意欲もわいてくる。勤務時間が短いからこそ、より成果がでるような気がする。
●小学校の壁
~保育園のように学童は預かり時間が長くない、残業が少なめ企業に転職したい~
【女性42歳】
人材系/営業/転職回数3回(第一子6歳)
【転職理由】
勤続10年、育児休暇を取って復帰した後も、延長保育や家庭のサポートを受けながらフルタイムで仕事をし、20時頃にお迎えに行く日が続いている。子供が小学生になるにあたり、この働き方を見直さないといけないと感じる。学童の預かり時間も18時まで、私立の学童に高いお金を払い遅くまで預けてまで働くのが、はたして家族みんなにとって幸せなのかとあらためて考える。「絶対毎日宿題はみてあげたほうがいい」「学校行事もたくさんあるよ」とママ友から聞いていて不安。心にも余裕が持て、時間に融通が利き、もう少し早く帰宅ができる仕事につきたい。
【転職先】
フルフレックス制の、ベンチャー人材紹介会社でのキャリアアドバイザーとして転職(正社員)
<転職後の感想>
ベンチャー企業ということで不安はあったが、フルフレックスで働く場所も問わないという勤務スタイルは理想だと思い転職。目標もあり、毎日合計8時間程度は働いているが、うまく仕事を調整し、子供が学校から帰宅して宿題をする15時~17時くらいに一緒にいてあげることができる日もある。学校の行事にも参加ができており、子供の成長もきちんと見守ることができ、全体的に充実している。その代わり、夜に自宅で仕事をすることも多いが、いかに時間を効率的に使うかを考えながら仕事ができるのも楽しい。子供を中心として仕事の予定が立てられるのは本当にありがたい。
まとめ
いかがでしたでしょうか。みなさんが転職したい理由、何をもって転職を成功というかは、みなさん異なります。ですが、もし、みなさんが、転職するしないにかかわらず、ご自身のキャリアについて悩みをお持ちでおられるなら、一度、キャリアアドバイザーに相談してみるのもよいかもしれませんね。
ご紹介したように、ご入社時から時短が可能な正社員、フルフレックス制で働く場所や時間を問わない働き方、定時はあるが裁量労働制をとっていて時間に縛られず仕事ができる企業など、かなり増えてきたように感じています。もう「定時までしっかり会社にいて、残業をすること=正社員」という考えは確実に時代遅れになっていくでしょう。
効率的に働き、結果を出していれば、働く場所や時間も自由という働き方が主流になる日も近いのではないでしょうか。そうるすと、女性のライフイベントもハードルではなくなります。むしろ女性がより働きやすく、よい人材が会社にとどまり貢献することができるようになり、働き手の減少が確実に進む社会にも大きなプラスになると思います。
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