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自分らしいキャリアに踏み出した
女性100人の軌跡
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コツコツと自分らしくキャリアを積み重ね、人の成長や行動変容に貢献し続けたい。

大手航空関連会社からベンチャー企業に転職、人材業界のキャリアを積まれ独立された小磯さん。キャリアを積む上で大切にしてきたこと、これから実現したいこととは。お話を伺いました。

「教える」ことで人が成長する姿を見たい

千葉県で生まれました。父の転勤に伴い、幼稚園から小学校1年生まで岐阜県で過ごした後、神奈川県に引越しました。

一人っ子で両親からの期待を一身に背負い、厳しく育てられました。期待を裏切らないようにと、慎重で真面目な性格でした。また、友人に対して間違いをはっきり指摘するなど、おせっかいでもありました。

幼稚園の頃からピアノを始めました。コツコツ続けることが得意で、練習するほど成果が実感でき、上手くなりたくて一生懸命練習しました。

小学校3年生からは中学受験に向けて勉強を始めました。友人も出来たので塾通いは楽しかったですが、要領が悪く、なかなか成績が伸びず苦労しました。それでも勉強を教えるのが上手な父と、厳しくも愛情のある母のサポートのおかげもあって、何とか乗り越えることができました。

私立の中高一貫の女子校に進学し、中学3年から高校3年までは皆勤賞をもらうほど真面目でした。

英語が得意で、旅行も好きだったので、私立大学の観光学部に進学しました。自宅から片道2時間かけての通学でしたが、1限もしっかり出てノートを友人に見せたり、教えてあげたりしていました。

就職活動では、観光業界や航空業界を中心に行いました。一方で、教えることが得意だった父の影響で、教えることで人が成長していく姿を見られるような仕事をしたいとも思っていました。

就活中に参加した航空関連業界セミナーで、航空券の予約システムを扱う会社に、予約システムの操作を教える部署があることを知りました。興味のある業界でやりたい仕事ができるかもしれない!と思い選考を受け、内定をいただきました。

自分自身の成長のため、ベンチャー企業へ転職

入社後は、希望通り顧客サービス部に配属になり、アシスタントとして受講者の操作フォローをし、1年目の途中からはインストラクターとしてデビューしました。初めて講習を行う時は、自信を持ってデビューができるように何度も声に出して練習し、念入りに準備をしました。

2年目以降は、後輩インストラクターの育成を任されました。人が気づきを得て成長してしていく姿を見るのが楽しく、無事にデビューをしていく姿にやりがいも感じていました。その後、教材作成や、デビューのチェッカー、出張講習なども担当し、毎日が楽しく充実していましたね。

人の成長や変化を目の当たりにすることが多くなり、そこに喜びを感じたことから、もっと人の成長により深く広く携わっていきたい、という思いが芽生えてきました。ちょうど同じ頃、入社3年目の社内研修で外部の講師の方の仕事を見て、社会人の成長を支援するその仕事に注目するようになりました。

同時に、この会社は真面目な私の性格に合っているなと思う反面、このままずっとここで働き続けて成長できるだろうか、とふと疑問を感じ始めました。

自分をもっと成長させるために、正反対の雰囲気のベンチャー企業で働いてみたい。そんな思いがだんだん強くなり、転職活動に関する情報収集を始めました。

新しい環境に身をおいて実績を作るためには、結婚などのライフイベントを迎える前の今しかない!と、27歳の時、設立4年目の人材育成コンサルティング会社に転職しました。母親は、私の決断に驚きを見せ、不安を感じながらも、最終的には応援してくれて嬉しかったです。

人材に関わる仕事の幅を広げるべく、独立を決意

入社後は、研修講師の採用や案件へのアサイン、講師の育成などを行う部署の立ち上げメンバーになり、自らも社内認定講師となりました。想像はしていたものの、前職とのスピード感の違いに戸惑いました。

メール1つのやりとりから、すべてにおいてものすごい速さで進んでいき、ついていくのに必死でした。自分の努力だけではどうにもできないこともあり、悔しく、でも何とかこれを乗り越えたいという思いで歯を食いしばって葛藤する日々でした。

人の間に立っての調整や交渉は、感情を抑えなければならず、辛く感じることもありました。毎日とても忙しく、寝ている時も仕事のことを考え、精神的にも体力的にも疲れを感じることも多かったのですが、人の成長に貢献しながら自分を成長させたい、という転職当時の思いに立ち返って、なんとかモチベーションを保っていました。

入社して3年ほど経ち、ようやく仕事を楽しいと思えるようになった頃、結婚し、約2年後に第一子を妊娠しました。育休中は、初めての子育てに孤軍奮闘し、後半は早く職場に戻りたいと思うようになり、自ら職場へ連絡し、早めに復職しました。私はやっぱり仕事が好きなんだな、と実感しました。

復職後、時短勤務を選択することができ、とてもありがたかったです。しかし、人生の中で大切にしたいと思うことを見つめ直したときに、これまでの経験を活かしながらさらに自己研鑽をして、自分という「個人」として仕事をすることに、よりやりがいを感じられるのでは、と思ったんですね。

職場で、個人事業主や会社経営をされている講師の方と接点が多く、フリーランスという働き方を身近に感じていました。フリーランスとして、もっと人材に関わる仕事の幅を広げ、自分自身の可能性も広げたいと思い、独立を決意しました。

独立後の第二子妊娠判明、仕事は?保育園は?

独立に際し、パートナー登録した会社からの紹介で、エスキャリアを知りました。その後、研修の現場でエスキャリアの土屋さんや城さんと一緒になることが多く、お話をするうちにとても興味を持ち、パートナーとして登録させていただきました。

独立したばかりで、先の見えない不安もありましたが、前職の研修会社とも業務委託契約を結び、お仕事をいただくことができ、その他にも様々なご縁がつながることで、いただいたお仕事を一つひとつ確実に遂行していきました。

以前から子どもの教育にも興味を持っていて、いずれ子どもや保護者、教育従事者の育成ができたら、とアンガーマネジメントファシリテーターの資格を取るための講座を受講しました。

また、小さい頃からのおせっかい好きと、見た目の雰囲気などからか、育休前後のママ友のキャリア相談を受けることが多く、キャリア支援も仕事にしていけたらいいな、と思うようになり、キャリアコンサルタント養成講座も受講し、今後に備えました。

さらに、以前からやってみたかった披露宴の司会の仕事も、色々なご縁が重なり、デビューが実現しました。

独立して約1年が経ち、実績ができて事業も軌道に乗ってきました。そんな時に、第二子妊娠が判明しました。いつかは2人目を、と考えていましたが、妊娠が判明して最初に思ったことは、「仕事どうしようか?!保育園に入れるのか?」ということでした。

既に決まっていた講師の仕事に登壇できなくなり、産後再び仕事をいただけるだろうかという焦りと不安の気持ちでいっぱいになりました。さらには、自営業としての認可保育園入園は、きょうだいが在園していてもハードルが高いと聞いていたので、保活への漠然とした不安もありました。

どうしたらできるようになるかを考える

保活のため、仕事・育児に忙しい日々の中で、妊娠後期から区役所に通い、実績や今後の展望を伝えることで、就労状況と保育の必要性を訴えました。産後に備えて、出産直前にキャリアコンサルタントの資格を取得するなど、できることをやるしかないという思いで、不安な中でも一つひとつ行動していきました。

次男出産後は、長男の在園を継続させるために、出産直前まで在宅で行っていた研修フォロー業務を、産後2ヶ月から再開しました。

また、産後5か月の頃、エスキャリアの「マイ・カウンセラー」の勉強会に、事務局の方にご相談をした上で、子どもを抱っこしながら参加させていただきました。小さな子どもがいることで、行動を制約したくなかったんです。

次男は生後半年から一時保育に預け、今年4月からは、近くに開設された認可保育園に預けられることになり、「個人」として仕事を継続できることが、本当に嬉しかったです。

エスキャリアにてメールカウンセリング、チャットカウンセリングに参画させていただき、産後半年で企業研修講師としても現場復帰、4月には周囲の協力を得ながら新人研修の連日登壇を完遂することができました。

できない理由を考えるのではなく、どうしたらできるようになるかを考えて行動することの大切さ、そうすることで可能性が広がっていくことを身に染みて感じました。

コツコツとチャレンジを続けていく

現在もフリーランスの人材育成コンサルタントとして、企業研修講師、アセッサー、研修後フォロー、キャリアコンサルタントとして女性向けのキャリアカウンセリングを行う傍ら、結婚披露宴の司会も行っています。

今までの経験や、キャリアを広げるために取得した資格を活かし、それぞれの仕事が相互に作用しあい、シナジーを発揮できていると感じています。

要領は良くなくとも、期待に応えて成果を出すことは大前提としてコツコツと努力や実績を積み上げていこう、人と比較する必要はなく自分らしくパフォーマンスを発揮していこう、と思えるようになりました。

結婚披露宴の司会は、新郎新婦の過去から未来をつなぎ、関係者と場作りをしていくという点で、キャリア支援や研修講師に共通するものがあると意味づけています。

引き続き、研修など企業側の支援を継続しながら、今後はキャリアカウンセラーとして女性のキャリア支援を更に増やし、エスキャリアでもチャットカウンセリングだけでなく、オンラインやサロンでの対面カウンセリングもできるように、実績を積んでいきたいと思っています。

また、子どもが主体的に生きる支援をするために、まずは保護者や教育従事者向けの感情教育により深く関わっていきたいです。アンガーマネジメントのアプローチを活用して、自分の感情と行動に責任を持ち、主体的に行動できる人材を増やすことに貢献したいですね。

「できない理由を考えるのではなく、どうしたらできるだろうか?」を考え、不安を行動に変えて実現してきた今までの私のキャリアを、今後のキャリア支援に活かしていきたいと思っています。


小磯 幸子 さん
30代後半 / 人材育成コンサルタント/キャリアコンサルタント

大学卒業後、航空関連会社に入社。顧客サービス部にて、インストラクター及びインストラクター育成に従事。その後、創業4年目の人材育成コンサルティング会社へ転職。第一子出産後、時短勤務を経てフリーランスとして独立。昨年に第二子出産後、2か月で在宅業務を開始、6か月で研修現場に復帰。現在はキャリアコンサルタントとしても活動している。

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