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ITエンジニア一人ひとりに適した、個別のキャリア形成支援を


弊社は、法人様に対しては採用と育成を中心に人事業務支援を行っておりますが、時々ご相談を受けるのが、「ITマネージャー問題」です。

優秀なITエンジニアをマネージャーに昇進させたが、あまりマネジメントができていない。
チーム内の雰囲気がどんどん悪くなっていく。
メンバーの1on1面談をさせているが、双方から不満が噴出している。

こんなお話は、実は少なくありません。

特に多いのが、ITベンチャー企業で、業績好調で急激に規模を拡大する中で、若手~中堅のITエンジニアをマネージャーに登用したら、問題が起きるようになってしまった、というケースです。中には、部下やご本人がメンタルダウンしてしまい、休職や退職を余儀なくされたという場合も。

当事者の声として多いのは、
「ITエンジニアとして第一線で技術を高め続けたいのに、現場から離れて人の管理をさせられることにモチベーションが湧かない」「そもそもコミュニケーションや対人折衝があまり好きではないから、技術職を志している」
というものです。

会社としては、一定水準に達したITエンジニアは、後進の管理育成にあたってもらいたい。が、当の本人はそれを望んでいない。あるいは、マネジメントに不向きだと思い込んでいる。そんな構図が見えてきます。

弊社ではこれまでに、時には新任マネージャー研修とセットという形で、個別のキャリアコンサルティングを実施させていただき、ITエンジニアのキャリア形成をご支援してきました。その背景には、これからの人材育成は、「マスではなく個別」「他律ではなく自律」だという想いがあり、それを実現するひとつの手法がキャリアコンサルティングだと考えているからです。

先日、あるSIer企業の副社長とランチをしながら、ITエンジニアの人材育成について、熱く意見交換をさせていただきました。その企業では様々な先進的取り組みをされており、責任者でもあるその方のお話の中で非常に印象的だったのが、

「“ITエンジニアは”と、ひとまとめにするのがそもそもおかしい。一人ひとり皆、強みも志向性も希望するワークライフスタイルも違うのだから、そこを明確にして、一人ひとりにあった業務にアサインし、その人らしいキャリア形成を応援していくしかない。泥臭いけど、皆が幸せに働き、成果を出していくには、結局はそれしかないと思う」

という言葉でした。

キャリア理論のひとつに、「ホランドの職業選択理論」というものがあります。これは、働く人のパーソナリティーを6つの典型的なパターン(R:現実的/I:研究的/A:芸術的/S:社会的/E:企業的/C:慣習的)に分け、それらのパターンに適したキャリア・クラスター(仕事の種類)までを明らかにしたものです。

この理論をもとに開発された検査を受けると、自分の適職の傾向を知ることができます。傾向は六角形の図として表現されますが、一人ひとり異なり、また強弱があるので、たとえばITエンジニアが受けた場合、R(現実的)が上位に出る方が多いのですが、上位3項目が
・R>I=Sの人
・R>C>Eの人
では、向いている仕事や力を発揮できる役割が異なってきます。

例えばこの2者を比較した場合、前者は研究開発寄りで、かつ「ひと」に関わることを比較的得意とするエンジニアですが、後者は組織の中でのルーティン的な仕事が向いているエンジニアだと言えます。

このように、実は適性というのは、同じITエンジニアであっても一人ひとり異なります。それを、十把一絡げの采配にしてしまっては、ひずみが出てくるのはやはり当然ですよね。先述の副社長がおっしゃった「一人ひとり皆、強みも志向性も希望するワークライフスタイルも違うのだから・・・」という言葉がずしんと響きます。

ITエンジニア職は、どこの企業様でも不足しており、求人倍率も高く引く手あまたな職種のひとつです。ただ、スピードの速いビジネスサイクルの中で、「採用する」「昇進させる」を繰り返していくだけでは、せっかくの人材を逃がして、潰してしまいかねない。

だからこそ、「ITエンジニア一人ひとりに適した、個別のキャリア形成支援」を、キャリアコンサルティングという方法でご支援していきたいと思っている、そんな私たちでした。

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