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危機管理は、予防と事後対応の両方から。従業員のメンタルケアにソーシャルサポートを


こんにちは。エスキャリアの岡本真梨子です。

まずは、この度6月18日に発生した大阪府北部地震の被害に遭われた方に、弊社一同心よりお見舞い申し上げます。

東京を中心に事業展開している弊社ですが、お客様、社員、パートナーに関西在住の方も多くいらっしゃり、この数日は様々な面での影響をひしひしと感じました。
余震が続いておりますが、1日でも早く、通常の、不安のない生活に戻れますことを、心よりお祈りしております。

これから「場所を選ばず働く」ことがますます広がっていく世の中で、クライシスマネジメント(危機管理)がより重要になってきているのを感じます。リモートワーク・在宅ワークを推進している弊社でも、災害発生時の対応指針を、改めて見直していきたいと身を引き締めています。

時代や働き方がどんどん変わるからこそ、その変化に企業がしっかり追い付き、過去にはなかったようなトラブルを未然に防ぐことがますます求められていきますね。

今回の記事では、当初書こうと思っていた内容を変更して、企業の危機管理において重要なテーマの1つである「メンタルヘルス」について書いてみようと思います。

クライシスマネジメントが、「危機が起きた時にどう対応するか」を考えることであれば、リスクマネジメントは、「想定される危機を未然に防ぐ」ことです。

従業員のメンタルケアについては、発症時の産業医面談や、休職からの復職支援など、クライシスマネジメントを実施されている企業は多いですね。

一方、リスクマネジメントはどうでしょうか。

例えば、メンタルヘルス不調の予防策として国が創設したストレスチェック制度。
実施されている企業様も、高ストレスと判定された従業員が医師による面接指導を希望しない場合が圧倒的で、ストレスチェック制度が形骸化していることが指摘されています。
※ストレスチェック制度の実施状況 (平成 29 年7月 厚生労働省労働衛生課調べ)

やはり、自分が高いストレス状態にあることを職場に開示することは、従業員としては気持ちの負担が高いですよね。

また、私がお会いする人事の方々からは、「高ストレス者には、ハイパフォーマーで責任感の高い人が多い」というお声もお聞きします。
わざわざ藪をつついて蛇を出す・・・ことは、お互いに避けたくなる心理、わかります。

私は元々の専門が心理学なのですが、ストレスの研究は心理学の世界では古くから行われてきており、メカニズムも解明されてきています。

ストレス源(ストレッサー)を完全に取り除くことは生きている上では不可能ですが、ストレッサーの影響を、ストレス反応(心身の不調等)に結びつけない方法や、悩みや苦しみ、様々な問題を軽減させるために重要なことは、多くの研究から明らかになってきました。

その1つが「ソーシャルサポート」です。

ソーシャルサポートとは、「社会的関係の中でやりとりされる支援のこと」を指します。ソーシャルサポートの解説は長くなるので割愛しますが(ぜひ調べてみてください)、お伝えしたいのは、「ソーシャルサポートの種類が、多種多様であることが、ストレス反応の低下や予防に効果が高い」という点です。

他愛もない話ができたり、悩みを聞いてくれたり、アドバイスをくれたり、気分転換に誘ってくれたりする人。信頼関係の上に、安心して話ができる人。そんな人が、会社の中に、縦の関係だけでなく、横や斜めの関係に多ければ多いほど、ストレスに対処する力が高まり、より安定して能力を発揮できるそうなんですね。

エスキャリアのキャリアカウンセリングサービス<マイ・カウンセラー>にも、うつ病等で休職中の方、復職に向けて不安が強いという方からのキャリア相談が近頃増えてきています。

また、企業様からのご依頼で、従業員の方へのキャリアカウンセリングを通して、メンタル発症を未然に防ぐ取り組みも、行っています。

発症後に、社外のプロを「ソーシャルサポート」として活用いただくのも1つの有用な手ですが、出来れば、社内で未然に防ぎたいところですよね。

自社の従業員が、社内でどんなソーシャルサポートを持っているか。ぜひ一度そんな目で、社内を見回していただければと思います。

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