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男性が育休を取るってどうなの?パパのリアルインタビュー①



「育児休業といえば、女性が取るもの」。そんな風に思いこんでいる人が、まだまだ多いのが現状ではないでしょうか。男性の育児休業取得率は、2017年5月30日時点で、3.16%。一方、女性の取得率は81.8%でした。(厚生労働省 雇用均等基本調査より)

前年と比較すると、男性の育児取得率は0.51ポイントと微増しており、意識は少しずつ変わっていると言えるかもしれませんが、男女平等とはまだほど遠いのが実態と言えそうです。

そんな中、実際に育児休業を取得した男性に、なぜ取得したのか?取得してみてどうだったのか?など気になる本音を伺うべく、インタビューをしてきました。今回は、その第1弾です。

<Aさんのプロフィール>

37歳、システムエンジニア。妻・5歳・0歳9か月のお子さんの4人家族。第一子が0歳7か月の時から5か月間、第二子が0歳3か月の時から現在までの9か月間、育児休業を取得。

-なぜ、育児休業を取得しようと思われたのでしょうか?

職場でもプライベートでも、周囲に育児休業を取得する男性がちらほら出てくるようになりました。そのため「そういう選択肢もあるんだな」と、あまり違和感なくそういう道を選んだと思います。

私の会社では、3か月未満の育児休業取得であれば、昇給には影響しないというルールがあります。なので、3か月未満の取得者は少数ですが出てきています。育児休業という形ではなく、年休消化という形で育児のために数週間~1か月程度のお休みを取る人はそれなりにいる、という状況です。

私の場合は、「子どもの成長を常にそばで見ていたい。休むなら、なるべく長く時間を取りたい」という思いがありました。とは言っても、そう思うようになったのは、第一子が産まれた後のこと。最初から育児休業を取得しよう!と思っていたわけではありません。

また、この先もずっと働き続ける中で、長い期間仕事から離れる機会は他にない、と思いました。第一子の時は、育児にも本格的な家事にも慣れておらず、それだけで精一杯でした。第二子の育児休業取得中の今は余裕ができたので、スキルアップのための勉強も並行し行っています。

-育児休業を取得することについて、周囲の方の反応はいかがでしたか?

妻は賛成でした。妻は、ピアノ講師として自営業で働いています。そのため、仕事の時間帯が 14時~20時と、通常の保育園の運営時間とは少しずれています。もともと夫婦2人体制で家事・育児を分担するようにしていましたので、違和感がなかったのではないでしょうか。

私の両親は、最初は「仕事を優先すべきではないか」と反対していました。しかし、メリットを説明して走り出したところ、「よくやっているな」と思ってくれたようです。第二子の時には、賛成してくれました。今も、子育てのあらゆる場面で助けてもらっています。

職場の同僚にも、賛成して背中を押してくれた人がいました。上司も承認してくれましたが、要員配置などの問題を思うと、もしかしたら複雑な気持ちはあったのかもしれません。ですが、職場において人間関係に恵まれていることもあり、直接マイナスなことを言われたことは一度もありません。

-1日のスケジュールを教えてください。

7時半に起床し、身支度を整えて、朝ご飯を食べさせて、9時には上の子を幼稚園へ連れていきます。午前中いっぱいは、下の子を見るのは妻の役割。お散歩に連れていったり、昼ご飯を食べさせたりしてくれている時間を、私は勉強の時間に充てています。14時には上の子が帰宅し、妻が仕事に出るため、そこからは私の出番です。一緒に遊び、夜ご飯を作って食べさせ、お風呂に入れて、寝かしつけます。20時には妻が帰宅し、子どもたちが寝たあとは、再び自分の時間として、勉強に充てています。

子どもには、育児休業について特に説明していません。「お前たちのために、パパは仕事を休んでいるんだよ」などと言うのは、恩着せがましいし、何か違うなと思います。上の子は、「パパ最近仕事に行かないね」などと言っていますが(笑)

-育児休業を取得され、仕事復帰したあとは、どのように感じられましたか?

さすがに忘れていることがあったり、不在の間に組織やルールが変わっていることもありました。ですが、1か月くらいでキャッチアップできたと思います。

復帰当初は、時短制度を活用していました。ですが、私の場合はフレックスタイム制の方がしっくり来たので、途中からそちらを活用するようになりました。お迎えのために、15時~16時くらいに会社を出ることもありましたね。仕事の特性上、私の場合は会社を出たら業務終了。限られた時間を有効に使って仕事をするので、効率は良くなったと思います。

6月に第二子の育児休業が明けますが、そのあとはフルタイムで復帰しようと思っています。ですが、我が家では、夫婦2人体制で育児・家事を分担するのがスタンダード。フレックスタイム制をうまく使いながら、復帰後も協力し合いながらやっていきつつ、スキルアップのための勉強も継続したいと考えています。

-育児休業を取得してみて、メリットだと感じるのはどんな点ですか?

子どもへの愛情が深まり、親密になれました。子どもの対応にも慣れました。長く時間を共にすることで、親子でお互いわかり合えているなと感じます。過去の経験から、「この子はきっとこう考えて、この行動を取っているな」と想像することもできるようになりました。

また、子どもと一緒に過ごす中で、ただ遊ぶのではなく、習い事というちょっとした工夫を取り入れてみるだけで、与えられる刺激が全然違うなと感じました。

-とても教育熱心ですね。お子さんの教育について、どのようなこだわりがありますか?

自分で何でもできるようになってほしい、と思っています。そのためには、いろんな経験をして、自分で考えられるようになってほしいですね。

上の子は、最初は私立の保育園に通っていました。認可に入れなかったこともありますが、外国人の先生がいて英語を教えてくれるプログラムなどが気に入ったのも大きかったと思います。幼稚園に転園したのは、勉強のプログラムがしっかりしており、昼寝の時間が短いことが理由でした。習い事では、職業柄妻が音楽系を、私が運動系を担当しています。

我が家では、夫婦でよく話し合って、というよりは、各々が子どもにとって良いと思うものを選んでいる感じです。

-これから育児休業を取得しようかと考えている男性に向けて、何かメッセージはありますか?

自分自身が育児休業を取得してみて、今のところデメリットは感じていません。子どもと親密になるには、やはり長い時間一緒に過ごすことが有効だと思います。
もちろん、会社への影響、キャリアや収入面など、各ご家庭で生じる懸念はそれぞれ違うと思います。ご家族での話し合いや慎重な判断が必要だと思っています。

世の中全体としては、男性の意識がもっと変わっていくといいなと思いますね。現状は、「育児休業を自分が取る」という選択肢が頭にない男性が多いですよね。短期の育児休業を取る人は少しずつ増えていると感じるので、長期で取る人も増えていくのではないでしょうか。育児休業を取得することで、家族のサポートに繋がると実感できるようになると思いますよ。

さいごに

周囲に育児休業を取得している人がいたり、職場の理解があったり、といった環境が、大きな後押しになったというAさん。環境さえ整えば、世の中の男性の育児休業取得も増えてくるんだろうなと思いました。改めて、政府・自治体の政策や企業の対応への気持ちが高まるとともに、「男女問わず、育児休業を取りたい」という声を上げていくことが、当事者として大事なことだと痛感しました。


この記事を書いた人

天田有美 さん
大手人材会社において、法人営業、人事教育、プロモーションを経験。現在はフリーランスとして、キャリアカウンセラー、ライター、チアダンスインストラクターとして活動中。3歳の娘を抱えるワーキングママ。
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